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母 独身の時の住み込み

母は結婚する前、 住み込みで働いていた。

一人ぼっちで 田舎から出てきて 材木屋さんに住み込みで働いていた。

高校の時 先生から 大学に行くことを勧められた母 頭はとても良かった。

材木の 図り方や 経理の仕事は ちょっと特殊で 

その材木屋さんの経理担当の男性に教わりながら 仕事を覚えたという。

気象の荒い おじさん達に怒鳴られながら でも 母は ものを覚えるのが好きで

そして すぐに覚えて 仕事をこなしていた。

ある日 社長が来て 母に

「この 15番から40番の材木の寸法を  これこれ こういう風にして

帳簿に記入しておくように」 と指示を出された。

それは 実際の寸法を明らかにごまかした寸法だった。

母は  はい とも  いいえ とも 言わず。

そして 母は  社長命令に背き  正しい寸法で記入した。

数日後 たぶん その材木のお金が先方から振り込まれたのだろう。

社長が 母のところにやってきた

「私の指示を守らなかったのか!!」と。

母は  すみません。 でも 私には 出来ません。と言った。

そして さらに数日後 再び社長が 母のところにやってきた。

「今回は キラコさんの おかげで助かった。あの後 税務署が来たんだよ。

キラコさんが 正しい寸法で記入してくれていたから 助かったんだよ。

キラコさんは 信用できる人だね」と。

当時の住み込み。社長のご機嫌一つで 簡単に クビになるリスク。

でも 母は 正しい寸法で 正しい経理をした。

私と似ていて (あ、私が母に似ているのか?)

ゴマすりもおべっかも下手だし  要領よくっていうのができなくて

不器用で 損することも多いけど

私は 母を 尊敬する。